『鍋活』には、なぜ人が集まるのか?リピート率90%を超える不思議!

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世間は不景気。福岡の飲食店でも客足が延びず苦労している中で、晩酌交流会『鍋活』なるものが大人気となっています。この不思議な交流会の人気の秘密!とは?

福岡市某所で毎週火曜日に開催される晩酌交流会『鍋活』。予約の募集は、開始30分でほぼ満員。

2015年12月からスタートした交流会だが、毎週開催で実に58回目。定員は16名(定員オーバー時は18名)ほぼ1年間で、のべ参加人数が約800人。リピート率は90%を超える。

異業種交流会や婚活パーティーの主催者も視察に訪れる注目の交流会です。

参加される方々には様々なタイプの方がおられます。

  • 前向きで明るく、凄いことが大好きな人
  • 日頃から何事にも真面目に取り組んでいるが何か満足感を得られていない人
  • 前向きに何かやりたいが、何から始めたらいいかを探している人
  • 普段はあまり人と会うのが好きではないが、気分を変えてみたいと思ってる人

面白そうだから参加してみたいと思って読んでいただいてもOK。イベント主催者の立場で集客や企画のヒントになれば更に嬉しい限りです。

今回は、人気の秘密を5つのポイントに絞ってお伝えします。ぜひ、読んでみてください。

シンプルなコンセプトに人は集まる

鍋を囲んで、みんなで食べながら飲みながらワイワイと交流する。このシンプルさがうけています。同じ釜の飯を食う…と言う表現は、昔から使われていますが、まさにそれです!

シンプルさのポイント

  • 勉強会より食事会の方が参加しやすい
  • 一人で食べるよりみんなで食べた方が美味しい
  • 仕事関係者以外との交流をしたい
  • 気軽に参加出来る雰囲気
  • 楽しそうだから

初めて参加される方には、知り合いがいない状態で参加される方も多い。最初は落ち着かないようであるがすぐに雰囲気に慣れます。

着飾って参加する雰囲気ではなく、仕事帰りの普段着で、『ただいま〜』という雰囲気です。

主催者の事務所で開催されており、オーダーを取るなどの行為はありません。鍋がど〜んと置かれていて、食べ終わったら新しい鍋が登場し、おおむね3種類の鍋をいただくことになります。

主催者のお二人は、鍋の具、ダシ、おつまみなど、毎回進化させているのです。ありがとうございます。

 

納得のできる参加費

参加費を聞いて驚きます。べらぼうに安いのです。飲んで食べて3時間半。たったの2,500円

飲食店でやったら5,000円近い費用になると思います。『宅飲み』で『割り勘』の事務所バージョンねすね!

飲食店とは異なり自分の好きな飲み物が揃っているわけではありません。したがって、ほとんどの参加者は、自分の飲みたいドリンクを差入れとして持参しています。

安い理由

  • 事務所を活用した飲み会
  • 飲み物、食べ物の差入れ制
  • 季節に応じたリーズナブルな材料
  • イベントを事業にしていない

これらの理由で参加者の納得のゆく価格を実現しています。『お得感』を感じられるのは、参加者にとって重要なファクターですね。

イベント主催者によっては、即、収益につなげたい人も多いようですが、その前に赤字にならないイベント運用が最も重要です。

コミュニケーションの取りやすい工夫がされている

コミュニケーションには原則があります。人の欲求として『他人の話を聞きたいのか?』、『自分の話を聞いてもらいたいのか?』答えは簡単です。多くの人は、『自分の話を聞いてもらいたい』が正解ですね。

コミュニケーションの工夫としての3つのポイント

  • 名刺交換を前提としない交流
  • 1テーブル8名の構成
  • PRタイムというハロートーク

名刺交換を前提としない交流

鍋活では、参加者が名刺交換をしているシーンをほとんど見ません。むしろ、いきなり名刺交換を始める人がいると異様な雰囲気になります。

社会人になって、知らない人と会ったときには名刺交換をすることが習慣になっている方が多いです。しかし、その常識は疑ってみたほうがよいと思います。

私自身、名刺交換をした方が記憶に残るか?と言われると、答えはNo!むしろ、後から、Facebookでお礼のメッセージをいただく方が記憶に残ります。

名刺には悪い面もあります。フィルターをかけて相手を見てしまうことです。
社長、医者、弁護士など、いらぬフィルターがかかる。勝手に偉い人になってしまいます。

名刺や肩書きで判断するのではなく、交流で、相手の人柄にふれることが重要ですね。

実際に参加者の中には、名刺をお持ちで無い方も多数おられます。すでに定年でリタイアされている方や主婦の方など。そのような方々が名刺がなくても楽しく交流できる配慮がすばらしいです。

1テーブル8名の構成

コミュニケーションには、原則があると書きました。人が違和感なく、そして全体としてコミュニケーションが成立するのは、最大で8名が限界です。理想で言えば6名。この原則はグループミーティングのような場でも当てはまります。

鍋活では、1テーブル8名で、2テーブル。合計16名の定員となっています。結果、16名の参加人数でも参加者全員がコミュニケーションが取りやすい状況を作り出せています。

お話しがとっても上手な方もおられます。場を明るくし皆を楽しませるボランティア精神旺盛な方です。中にはお話しが得意で無い方もおられます。しかし、そこが鍋活の良いところ。ちょっと1杯アルコールが入りチャレンジ精神が出てくるんですね。

PRタイムというハロートーク

会の後半にPRタイムがスタートします。制限時間は設けていませんが、自己紹介、ビジネスのPR、お店のPR、趣味のPRなど。それぞれの参加者でPRしたい内容は異なります。

鍋を食べながら人間性に触れ、その上で各自のPRを聞くことによって内容に奥行きが出てきます。その結果、その後のビジネスに繋がったり、コラボレーションが生まれたり、恋いに発展したり、遊び仲間ができたりと、その後の交流につながっている点がすばらしいです。

コミュニケーションという観点から、人の話を最後まで聞けないヒトは嫌われるので気をつけたいですね。コミュニケーション能力の高い方は、話し上手というよりは聞き上手な方です。

参加者が新たな参加者を生み出す工夫がある

イベントを主催した経験がある方なら理解出来ると思います。勝手に新しい参加者が増えるなんて、なんて理想的。

参加したくなる3つの流れ

  • 美味しそうな食べ物の写真は多くのいいね!が付く
  • 参加者が『鍋活』を宣伝してくれる
  • イベントの参加ボタンを押すとニュースフィードに流れる

初めての参加者のほとんどが、『鍋活』に参加したいと思ってました。と発言。知らないところで『鍋活』の情報が拡散されているんですね。

鍋写真
これは、Facebookのおかげといってよいでしょう。考えて見ると当たり前ですが、文章より写真の方が人々の興味を引きます。写真の中でも『食べ物の写真』が最も いいね!に繋がりますよね

いいね!やコメントが付くと、ニュースフィードの上位に再表示されます。この現象が参加者全員のニュースフィードで繰り広げられているんですね。

単純計算してみましょう。投稿に対して平均して30のいいね!が付いたとします。参加者の人数は16名として
30いいね!×16名=480

ほぼ参加者全員が写真を投稿してくれているので、鍋活開催時間内だけでも、その投稿写真に反応してくれた方の総数が480名。おそらく目にしてくれた方は、1000名を軽く超えていることでしょう。

あとリアルタイム性も重要

美味しそうな写真→その場で撮影→その場で投稿→ニュースフィードで目にする

毎週火曜日の19時〜22時の時間帯にお決まりのように流れれてくる写真!
仕事中の方や、一人で晩ご飯を食べいると。ついつい、いいな〜、楽しそうだな〜、美味しそうだな〜となっていくんですね。

運良くニュースフィードで『鍋活』のイベント募集を見つけると。おもわず参加ボタンを押してしまう。最近では、まさに『運良く』なのです!募集から30分でほぼ締め切りになっているのです。凄い人気ですね。

鍋活イベント参加

鍋活イベントへの参加ボタンが押される度に、それぞれのニュースフィードに参加表明とイベントの案内がシェアされます。Facebookさん頑張ってくれてます。全自動拡散システムですね。

リピーターに繋がる集客の工夫がある

鍋活FBグループ

イベントの募集から拡散までがFacebookの中で完結されています。これは工夫というよりFacebookのおかげですが…

SNSの登場で知り合いとのつながりを作りやすくなりました。イベントで知り合うと、友達申請も安心感があります。その後の交流もスムースですね。

リピーターにつながる3つのポイント

  • グループ機能の活用
  • グループメンバーに優先的に告知
  • キャンセル待ちを受け付けている

Facebookのイベント機能やグループ機能などの詳細な特徴や使い方などは、別の機会に記事にしてみたいと思います。

『鍋活』では、1度参加された方や参加を希望するリアルな知り合いをFacebookのグループに招待しています。

Facebookのイベント機能もこのグループの中で作ってあります。したがって、イベントの募集が告知されると最初にグループメンバーに通知が行くんですね。

グループメンバーは、メンバー以外の方をイベントに招待できます。一緒に参加したい友人をここで招待する訳です。

また、最近では告知後の30分で募集が締め切られる状況です。そのような中で、個人の都合での参加キャンセルを受けやすくしています。

そのためにキャンセルが出る前提で、キャンセル待ちを受け付けてあるんですね。基本的には当日キャンセルはNGですが、最近は風邪の流行もあって当日に5名のキャンセルがでたことがあるそうです。

しかし、すごいのが、それでもキャンセル待ちの方が当日参加となり、当初より参加人数が増えてしまうこともあるそうで、これまた驚きです。

まとめ

最後に『鍋活』人気の理由をまとめてみます。

  1. シンプルなコンセプトに人は集まる
  2. 納得のできる参加費用
  3. コミュニケーションの取りやすい工夫がされている
  4. 参加者が新たな参加者を生み出す工夫がある
  5. リピーターに繋がる集客の工夫がある

いかがだったでしょう。当たり前と言えば当たり前。しかし、その当たり前の要素が完全に網羅されることで大きな成果に繋がっています。

人は楽しいところに集まります。楽しい方々、人望のある方々の周りには人が集まります。

イベント運営は、1番目に参加者に満足してもらう。もしゲストとしてお招きする方がいたとしたら2番目にゲストに満足してもらう。そして最後に主催者が満足出来る。これが基本ですよね。

新しい出会いや、新しいことを始めたい方、現状に満足出来ずちょっとストレスが貯まっている方、『鍋活』のような楽しい人が集まる場にでかけてみてはいかがでしょうか。

人を喜ばせたいと思っている行動力のある方は、ご自分でイベントを開催してみてはいかがでしょうか?そんな時は、一人ではなく、自分とは真逆なタイプの方と組んでみると新たな気付きがあります。

最後になりますが、『鍋活』人気の最大の秘密は、主催者であるKさんとMさんのお人柄です。気配りと工夫を怠らない。でしゃばらない。そんなお二人が主催者だからこそこれほどの人気が続いているのだと思います。

1年が経過して2年目に突入する晩酌交流会『鍋活』。今後も益々ご活躍を期待します。

Facebookの晩酌交流会『鍋活』グループはこちら

参加希望者は、Facebookメッセージをいただけるとご招待いたします
*ただし、募集締め切りが早いのでまずはキャンセル待ちでチャレンジください。

bunnchan.comでは、遊び心を持って人生にチャレンジされる方を応援しています。次回の記事にもご期待下さい。

この記事を書いた人
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(有)メディア・ジャパン 代表取締役
 分藤 宗徳(ブンドウ ムネノリ)

【略歴】キユーピー(株)、IT関連企業、マイクロソフト出向を経て1997年独立。
経歴は凄いと言われますが、孫がいる普通のおじさんです(笑)
ITコンサルタント。北海道から沖縄まで1000回以上の講演、セミナーを実施。
地元福岡では、福岡商工会議所、北九州商工会議所、飯塚商工会議所、太宰府市商工会。
Googleマップのストリートビュー撮影も行なっております。

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